ISSパートナー機関,月近傍ステーションの構想の完成に近づく

Planetary Society(3/9)
2月に日本の筑波で宇宙機関の会合が開かれ、Cis-lunar stationの設置軌道をNear-Rectilinear Halo Orbit (NRHO)とすることで合意。軌道周期は1週間。また、設計基準を4月にも設定する計画。
最新の検討では、ステーションは、2つの居住モジュール(欧州と日本)、電源推進モジュール(米国/欧州)、エアロック(ロシア)、ロボットアーム(カナダ)で構成される。またECLSSシステムは最終的には完全再利用を目指す。また、ISSのCupolaのような展望デッキを設けることも検討している。
Orionに搭乗したクルーはSLSで打ち上げられ、同時にステーションモジュールを打ち上げる計画。ただし、ロシアはAngara-5でエアロックを打ち上げることも検討している。現計画では組立ては2023年のSLS 3号機で開始される。なお、ステーションへの補給手段は現時点何も決まっていない。
ただし、宇宙機関の間での技術的検討は進んでいるものの、政治の支援は得られておらず、月面有人探査を目指したいロシアと火星を目指すための中間基地にしたい米国との温度差など、各国の立ち位置にも差異がある。

●過去の調整経緯などは The Space Review の記事に詳しい:The status of Russia’s human spaceflight program (part 3)