米ロ企業、ソ連時代にキャンセルされた軍事用有人宇宙機を使った商業有人ミッションを計画

Spaceflightnow(8/18)
The reusable reentry vehicle (RRV) ventureは、モスクワエアショウで、旧ソ連が軍事用再使用有人再突入カプセルとして開発したAlmazをベースに、1週間の科学調査用有人ミッションを2013年に提供すると発表。打上げはロシアからSoyuz FB/Fregatで実施する予定。
本プロジェクトは国際共同の民間プロジェクトで、Excalibur Almaz Limited (EA)社取り纏めのもと、Almaz RRV製造メーカ、USA社の子会社のSpace Flight Operations (SFO)社、EADS Astrium Space Transportation社(欧州)、JAMSS(有人宇宙システム)社(日本)が参加している。
EA社では、飛行試験を2012年に、最初のコマーシャルフライトを2013年にも実施するとしている。同社ではAlmazリエントリーモジュール数機だけでなく、既に2機のAlmaz軌道上モジュール(サリュートとして使用されたもの)も購入したとのこと。なお、Almazリエントリーモジュールは、1970年代に9機の飛行試験を実施しており、うち2機は数回の打上げに使用されて再使用のフィー時ビリティが確認されている。今回のベンチャーではAlmazのリエントリーモジュールは使用するものの、サービスモジュールは近代化した軽量のものを新たに開発するとのこと。
Almaz RRVの主要な特徴は以下の通り:

  • ApolloやSoyuzgと類似
  • 当初設計で9機の無人飛行試験済
  • 3人+カーゴの設計だが、カーゴ専用にも変更可能
  • 実証済みの打ち上げ時脱出システム(LES)と適合
  • 自動及びマニュアルの両フライトモードを持つ
  • パラシュートは冗長のための3機構成
  • 着陸用ロケットによるソフトランディング
  • 地上及び海上のどちらにも着陸可能
  • アクセス性向上のためハッチは3箇所
  • 再使用熱防御シールド採用