SpaceX社,SES-8打上げを2回延期。次回は未定。

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初回の打上げ日だった月曜日(11/25)には、T-13分に1段LOXベントリリーフバルブの閉不良でホールド、再開後の電源内部切替時に電圧計測値のトレンド外れでカウントダウンが停止、再度再開後にはT-3:41に、1段LOXタンクから大量のベントガスが放出された後、1段LOXタンクの圧力挙動不良により打上げは中止となった。なお、この打上げでは、機体支持タワー(Stronghold)の離脱時にフェアリング空調(Environmental Control System (ECS))が誤って離脱してしまい、更に、打上げ中止時には機体支持タワーがもとの位置に戻らない不具合が発生した。機体支持タワーはその後復旧し、機体は排液作業を行った後に水平に戻して格納庫に戻された(今回の打上げでは、Falcon Heavy共用の支持タワーに変更されている)。
その後、LOXタンク圧変動対策としてカウントダウンシーケンスを変更して、2日後の木曜日(11/28)に打上げ日が設定された(26,27日は,航空路との干渉でFAAから許可がでなかった模様)。
11/28の打上げでは、1段エンジンに着火したが、推力立ち上がりが遅かったために自動緊急停止。現場は再打ち上げの処置を進め、始動時のポンプ回転用のヘリウム圧力を上昇させる処置をしたが、ウィンドウの最後に合わせてカウントダウンも実施されたが、原因調査が間に合わず、打上げはT-48秒に手動緊急停止で中止となった。同社ではエンジンの検査をする予定で、打上げは、早くても数日後になる見通し。
なお、Falcon 9の打上げでは、アボートした場合にはT-13分に戻る設定となっている。主なイベントは以下の通り:

  • T-9分:プリバルブ開、エンジンLOX系予冷開始
  • T-6分:電源内部切替、自動カウントダウンシーケンス開始
  • T-5分:機体支持タワー退避開始
  • T-3分:飛行中断装置(FTS)アーム,LOX充填停止,2段エンジンTVCシステム点検
  • T-90s:最終GO判断
  • T-60s:フライトコンピュータ制御開始,地上予圧開始,1段エンジンTVCシステム点検