NASA, Antares打上げ失敗の調査報告書を公開。OrbitalATK社と原因に差異

SpaceNews(10/29)
AJ-26の片方のターボポンプで軸の接触が発生したために爆発が起こったことは共通認識だが、ポンプ故障に至った推定原因は調査主体により異なっている。NASAは、3つの原因の単独あるいは複合としており、設計不十分、外部からの異物、製造不良、を挙げている。OrbitalATK社は最も可能性の高い原因はターボポンプの機械加工不良としている。また、その他の可能性のある要因の中には保管環境不良による腐食を挙げているが、外部からの異物混入については可能性はあるが低い、と評価している。また、NASAの報告書では、そもそも、OrbitalATK社やAerojet Rocketdyne社が、AJ-26のソヴィエト時代の初度設計や不具合履歴などの情報を把握できていないことも問題点として指摘している。
NASAの報告書はこちら:http://www.nasa.gov/sites/default/files/atoms/files/orb3_irt_execsumm_0.pdf
特にターボポンプベアリングが複数の要素に影響を受けてコントロールが難しいこと、それにも関わらず、NK-33をAJ-26にするときに徹底した確性試験が実施されていないことを指摘している。