SpaceX社, Merlin 1Dエンジンを今年後半から更に推力UPする計画。Falconロケットシリーズの性能/価格表も改訂。Falcon Heavy初号機のペイロードは未決定

Spaceflightnow(5/3) SpaceNews(5/2) SpaceX
CEOのElon Musk氏によれば、推力は約11%UPする予定で、推力UPしたMerlin 1Dは今年後半から適用され、Falcon Heavyにも採用される。同社の性能/価格表の改訂にはこれが反映されている他、フライト実績を踏まえた3σ範囲の見直しが含まれるとのこと。なお、今年秋に予定されているFalcon Heavy初号機にペイロードを載せるか、純粋なテストフライトとするかは、まだ未決定。

同社Web site で改訂された標準価格は以下の通り

  • Falcon 9: $62M / GTO 5.5mT (従来は $61.2M @ 4.85mT)
  • Falcon Heavy: $90M / GTO 8.0mT (従来は $90M @ 6.4mT)

従来、標準価格と一致していたFalcon 9の打上げ能力は今回大幅に引き上げられた。また、火星ミッションの打上げ能力も提示された(条件は不明)。

  • Falcon 9: LEO 22.8mT (旧:13.15mT), GTO 8.3mT (旧:4.85mT), 火星 4.02mT (旧:非開示)
  • Falcon Heavy: LEO 54.4mT (旧:53.0mT), GTO 22.2mT (旧:21.2mT), 火星 13.6mT (旧:非開示)

なお、この能力はブースタ回収を前提としているが、価格には再使用の効果は入っていないとのこと。