SES社,Galileo打上げよりO3b打上げを優先するようにArianespace社に圧力

SpaceNews(3/14)
今年のKourouからのSoyuz打上げは、打上げ予定に対して打ち上げ可能機数が不足しているが、そのうちO3bの主要株主であるSES社は、春の打上げスロットでO3bが打ち上げられない場合には、今後のSESの通信衛星打上げでのAriane 5の利用を再考する可能性があると通告。O3bは3/10から現状の4機体制で商業サービスを開始したが、フルサービス提供には6機が必要。さらに、現在は1機でも故障するとサービスが中断する状況にある上に、軌道上の衛星はcentralized power supply and frequency generator unitに欠陥があることが分かっている。
SES社はArianespace社の大手顧客だが、最近は低コストのSpaceX社への肩入れをしており、現在Arianespace社での打上げ予定は1機のみとなっている。欧州委員会(EC)はガリレオ衛星の早期打上げを要望しているが、SES社はO3bをGalileoより優先することについて、ルクセンブルク政府の支援を取り付けたとのこと。
両衛星ともに4月上旬には射場に搬入される予定で、Arianespace社は2大顧客のどちらを優先するか、という厳しい判断を迫られている。