Falcon1 2号機,2段のロール制御不良でエンジン早期停止し高度300kmから落下

Spaceflightnow(3/20) NASA Spaceflight(3/20) SpaceXプレスリリース(3/20)
(2007/3/22追記)
昨日のアボートは、テレメトリの地上ラインから電波放射への切替時に、地上ソフトウェアの切替判定がされなかったために発生。原因は切替時のディレイが監視条件に考慮されていなかったためで、ロケットの排液処理を実施し、地上ソフトウェアを更新して対応した。
2日目のカウントダウンは当初予定通りに進んだが、メインエンジン始動直後にアボート。原因は燃焼室圧力がレッドラインを0.2%下回ったことによるもので、RP-1の温度が低かったことが原因と推定され、燃料を一部排液/再充填しての再トライが決定された。
2日目の2回目のカウントダウンは、1回目の打ち上げ時刻の65分後をターゲット時刻として実施され、計画通り進んだ。リフトオフ後、1段Merlinエンジン燃焼、1/2段分離、2段Kestrelエンジン着火、フェアリング分離、2段定常燃焼は正常に動作したが、2段のロール制御不良によりエンジンが早期停止。
高度300kmまでは達したが、ターゲット軌道への投入には失敗し、2段は再突入したと見られる。
SpaceX社では、ロケットのリスクの90%はクリアできたとし、試験飛行としては成功したといって良い、とコメントを出している。

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その他のメモ

  • 1/2段充填完了はT-40〜30分程度
  • T-10分:自動カウントダウンシーケンス開始
  • T-9分:アンビリカルタワー退避
  • T-6分:火工品作動イネーブル
  • T-4分:TVC系加圧完了
  • T-210秒:バッテリヒータOFF
  • T-90秒:テレメトリ切替(地上→電波)
  • T-70秒:電源内部切替
  • T-30秒:注水作動開始
  • 1/2段分離はニューマチックアクチュエータ

2007/3/22追記

  • 2段エンジンノズルは1段ブースト中Tiリングで支えられている
  • 2段姿勢制御はコールドガススラスタ