SpaceX社,Falcon1の早期燃焼停止の現時点での推定原因を発表

NASA Spaceflight(3/24)
早期エンジン停止状況は以下の通り。なお、フライト中の動画は、SpaceX社のVideo Galleryで見ることができます。

  • 2段の燃焼は、計画より約1分早く停止。
  • 直接原因は、2段LOXタンクのスロッシングとTVCシステムのカップリングによる姿勢制御不良に伴う、液面落ち込みによる早期燃料枯渇。
  • 上記事象は設計時から想定されていたが、1/2段分離時に段間部と2段エンジンノズルが接触したため、想定を越える操舵が行われ、想定以上のスロッシングが励起された。
  • 段間部とノズルが接触した直接原因は、分離時の角速度が、設計予測最大0.5deg/sに対して、2.5deg/sと大きかったこと。
  • 上記の原因は、Merlinエンジンの停止過渡特性がフライト中と地上試験で異なったためと推定される。
  • ノズルの接触によるノズル側の損傷はなかったと推定される(ノズルはニオブ合金を使用)

なお、フライト続報として以下も公表されている。

  • 2段停止後のダミー衛星分離にも成功
  • 1段の回収には失敗(GPSが機能せず)