宇宙保険業界、保険料率が低すぎるとの認識

SpaceNews(9/14)
World Satellite Business Week講演。今年は大型請求が相次いだが、請求額自体は想定範囲であるものの、保険料が低下しすぎていることが問題との認識。打ち上げ+軌道上1年の保険料率は、2000年代初頭には20%を超えていたが、現在は5%程度まで下がっている。これは業界への参入者が増えたことが影響しているが、既に撤退を発表したSwiss Reの他にも撤退を検討している会社があり、結果的に保険料率は若干上昇トレンドに移行するだろう、との見通し。

Kepler Communications社,Starlinkの軌道高度変更を受けて自社IOTコンステレーションのアーキテクチャの変更を検討中

SpaceNews(9/13)
Starlinkの一部衛星の高度を1110kmから550kmに下げることがFCCに許可された影響。同社は575kmに140機のCubesatを配置してIoT通信を計画している。

アルゼンチンのSatellogic社,中国への衛星画像サービス提供を合意

SpaceNews(9/13)
中国上空での同社コンステレーションによる画像撮影の独占権を、中国企業ABDASに$38Mで販売。
Satellogic社はコンステレーションの独占利用権を地域ごとに販売するビジネスモデルを計画しており、今回の販売は最初の契約。既に8機の衛星を運用中で追加で16機を長征ロケットとVegaロケットで打ち上げる計画。その中には、2020年7月に長征6号を占有して13機を打上げるミッションも含まれる。その後は90機のコンステレーションを2年以内に構築する予定。

TAS社,再プログラム可能な小型GEO衛星バスに進出

SpaceNews(9/12)
Inspireシリーズ。Boeingの702XやADSのOneSatと同様に小型GEO衛星を狙ったもの。衛星質量2000kg程度。年産6機を想定した価格設定。初号機は2023年で、量産後のリードタイムは18ヶ月。Iridium NEXT衛星の製造で得たノウハウを活用。

小型衛星向け打上げサービス業界への値下げ圧力

SpaceNews(9/12)
World Satellite Business Weekパネルディスカッション。Relativity, Virgin Orbit, Arianespace, GK Launch Services (Soyuzロケット)が登壇。
最近公表されたSpaceX社の新しい小型衛星打上げ価格($1M/200kg衛星)は業界標準価格を大幅に下回っており、他社でも価格設定の見直しがある見通し。

通信衛星のビーム形状再プログラムは、オペレータにとって希望から要求へ

SpaceNews(9/11)
World Satellite Business Weekパネルディスカッション。ソフトウェア制御でビーム形状を変更できる機能は、現在ではオペレータの要求事項になってきている。今年は大手3社が再プログラム可能な衛星を発表(Airbus - OneSat, Boeing - 702X, TAS - Inspire)。これは、通信業界が放送からインターネットへの変革期を迎え、衛星寿命の15年間を同じビジネスプランで計画するのは難しくなったため、顧客動向に応じて衛星機能を変更する必要が高まっているため。