ブラジルの宇宙開発状況

SpaceReview(8/15)
ブラジルが緯度2度のAlcântaraに建設中の新射点は、当初2012年にウクライナとの協力によりCyclone-4ロケット(N2O4/UDMH)を打ち上げる計画だったが、資金不足等により遅れている。公式には完成時期は2012年とされているが、ウクライナの首相の発言として、射点の完成は2014年と伝えられている。また、資金も不足しており、ウクライナ宇宙機関長によれば、これまでに$280Mを投入したが更に$260Mが必要とのこと。また、ブラジルの投資はウクライナより$50M多いだけだとも述べている。
また、ブラジルはロシアとの協力により5種類のロケット(最大のEpsilonはGTO 4ton級,ロシアのAngaraロケットをベースとしたロケットシリーズ)を開発するSouthern Cross計画を2005年に立ち上げている。最も軽量バージョンのAlphaはブラジル国産固体ロケットVSL-1のアップグレード版だったが、2003年の射点での爆発事故以降ロシアが信頼性向上に協力しており、VSL-1のステージのうち2つは液体ブースタに変更された。Southern Cross計画の利点は有毒推進薬を利用しないことである(Cycloneは有毒推進薬を利用しているため、Baikonurからの打上げが中止された)。Southern Cross計画も遅れている模様で、当初計画の2年遅れの2022年の完成を目指している模様。